お気楽読書日記:2月

作成 工藤龍大


2月

2月03日

横浜の放送ライブラリーに行った。

目当ては「ウルトラマン伝説展」。
2月4日までである。

渋谷のデパートでやっていた展示に比べると、インテリアは考えられているtが、造形物などの展示は資料価値が低い。
あくまでも子ども向けである。

入り口のウルトラマン ネクサスの像にほのかな感動を覚えつつ、内容はがっかりだよというほかない。

怪獣指人形のソフビを大人買いしたほかは収穫はなかった?

一階下の放送ライビラリーで「ウルトラQ」(ゴメスを倒せ)と「ウルトラマン」(ウルトラ作戦第一号)を視聴した。
何年ぶりかでみたが、いつものように新鮮に見ることができた。

リトラの学名が「リトラリア」で、タマゴだったと思っていた物がリトラの「さなぎ」だと分かった!
爬虫類と鳥類の進化途中の生物リトラが「さなぎ」になっていたとは。
あたまがくらくらする「アンバランス」ゾーンをまざまざと味わった。

書いている途中で思い出したが、展示されていた「ウルトラQ」の台本には、使用されなかったタイトル「アンバランス」の文字が印刷されていた。

「ウルトラQ」には怪獣ものと、ダークファンタジー・ホラー系の作品がある。これは、後者がもともとホラー番組「アンバランス」のものとして企画制作されたからだ。

それをしっかりとこの目で見たのは、収穫と考えるべきだろう。

ライブラリではアニメ「少年忍者風のフジ丸」もみた。
白土三平の「忍者旋風」を徹底的にリライトして作ったアニメだが、いまみると白土三平の非情なストーリーと東映動画の丸っこいキャラクターに、ミスマッチの愉しさを味わった。
子どもではあったが、非情と甘さのミスマッチな重層性に惹かれていたようだ。

帰りに横浜中華街をぶらつき、紹興酒や中国茶を買う。
初心者用の茶器を買ってきて、後で飲んだ。
やはり中国茶の味は専用の茶器がなければ出せない。

池波正太郎さんが通った中華料理屋「徳記」を見つけたが、午後5時半から営業ということで閉まっていた。すこし残念だ。

横浜中華街では、関帝廟と媽祖廟をお参りした。
中国風の参拝方法を教えてもらって、やってみた。
ぶっとい中国風線香をお供えして、三礼したり、ひざまづいて祈る。
変わったことをみると、ついしてみたくなるのが、わたしの癖だ。

電車で『太陽の戦士』(ローズマリー・サトクリフ)を読む。
これはイギリスの歴史児童文学。サトクリフ作品は読んでいて気持ちがいい。
後日、別の作品も読むことにしよう。

青銅時代のイギリスという、文字資料のない世界を舞台にした作品である。
片腕の不自由な少年の成長が描かれていて、巧みなストーリー展開が飽きさせない。
物語作家の「芸」を久しぶりに堪能できた。

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