横浜の放送ライブラリーに行った。 目当ては「ウルトラマン伝説展」。 2月4日までである。 渋谷のデパートでやっていた展示に比べると、インテリアは考えられているtが、造形物などの展示は資料価値が低い。 あくまでも子ども向けである。 入り口のウルトラマン ネクサスの像にほのかな感動を覚えつつ、内容はがっかりだよというほかない。 怪獣指人形のソフビを大人買いしたほかは収穫はなかった? 一階下の放送ライビラリーで「ウルトラQ」(ゴメスを倒せ)と「ウルトラマン」(ウルトラ作戦第一号)を視聴した。 何年ぶりかでみたが、いつものように新鮮に見ることができた。 リトラの学名が「リトラリア」で、タマゴだったと思っていた物がリトラの「さなぎ」だと分かった! 爬虫類と鳥類の進化途中の生物リトラが「さなぎ」になっていたとは。 あたまがくらくらする「アンバランス」ゾーンをまざまざと味わった。 書いている途中で思い出したが、展示されていた「ウルトラQ」の台本には、使用されなかったタイトル「アンバランス」の文字が印刷されていた。 「ウルトラQ」には怪獣ものと、ダークファンタジー・ホラー系の作品がある。これは、後者がもともとホラー番組「アンバランス」のものとして企画制作されたからだ。 それをしっかりとこの目で見たのは、収穫と考えるべきだろう。 ライブラリではアニメ「少年忍者風のフジ丸」もみた。 白土三平の「忍者旋風」を徹底的にリライトして作ったアニメだが、いまみると白土三平の非情なストーリーと東映動画の丸っこいキャラクターに、ミスマッチの愉しさを味わった。 子どもではあったが、非情と甘さのミスマッチな重層性に惹かれていたようだ。 帰りに横浜中華街をぶらつき、紹興酒や中国茶を買う。 初心者用の茶器を買ってきて、後で飲んだ。 やはり中国茶の味は専用の茶器がなければ出せない。 池波正太郎さんが通った中華料理屋「徳記」を見つけたが、午後5時半から営業ということで閉まっていた。すこし残念だ。 横浜中華街では、関帝廟と媽祖廟をお参りした。 中国風の参拝方法を教えてもらって、やってみた。 ぶっとい中国風線香をお供えして、三礼したり、ひざまづいて祈る。 変わったことをみると、ついしてみたくなるのが、わたしの癖だ。 電車で『太陽の戦士』(ローズマリー・サトクリフ)を読む。 これはイギリスの歴史児童文学。サトクリフ作品は読んでいて気持ちがいい。 後日、別の作品も読むことにしよう。 青銅時代のイギリスという、文字資料のない世界を舞台にした作品である。 片腕の不自由な少年の成長が描かれていて、巧みなストーリー展開が飽きさせない。 物語作家の「芸」を久しぶりに堪能できた。 |
© 工藤龍大