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■    ■                                      No.004  01/02/12    
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■        ■      ドラゴニア通信                                  
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■      ■          歴史と読書を楽しむサイト「ドラゴニア」更新情報
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(2月11日に配送予定でしたが、どういうわけか配送されませんでした。
再送します。)
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==== Index ===================================================

01: 今週の更新情報
02: 先週のお薦め読書日記
03: 企画「21世紀に読み継ぎたい作家」(補足)
03: 編集後記

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◆ 今週の更新情報

  今週は読書日記の更新がやっとでした。
  事情は日記にも書いたとおり、コンピュータ・ソフトウェアのローカ
リゼーションをやっているからです。
  正確にいうと、ミドルウェアのDBソフト関連です。
  作業量もはんぱじゃないけれど、忘れかけていたDBやミドルウェア、
TCP/IP、Javaの用語をインプットしなおしたりで、プライベートな
時間があまりとれません。

  ついでにXMLの勉強までしなくちゃいけない。土曜日はそれで潰れ
ました。

  でも、本だけは読んでいたんですよ。
  ただし日記に書くひまがない。(笑)

  勤務中にHPを更新するなんて、外道な真似はできませんから。

  おかげで、ずいぶん尻切れトンボな読書日記が多くなりました。
  翌日詳しいことを書こうと思うのですが、当日になると更新するのが
やっと。
  わたしの経験では、きちんとしたものをアップしようとすると永遠に
更新できなくなります。
  そんなわけで、割り切ってとにかくアップすることにしています。
  ご不満もあるでしょうが、まあがんばりに免じて許したってチョ。
                                            (了)

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◆ 先週のお薦め読書日記

  まとまった読書日記はなかったですね、先週は。
  ひとつ大きな収穫だったのは、「山本七平かくガンと戦えり」。
  これについては、いつか時間をみてしっかりまとめるつもりです。

  それと意外な発見がありました。
  どうやら、わたしは中国語が読めるようです。(笑)

  ちょびっとワタシの過去を暴露すると、日本語学校で中国・台湾・韓
国の人に日本語を教えていたことがあります。
  中国語はそのとき、ほんの少しだけ覚えました。日本語がまったく使
えない就学生たちと筆談するためです。会話はダメだけど、中華人民共
和国の簡体字が読めるのはそのときの名残です。
  ついでにハングルも覚えたけれど、こっちは生徒がごく少なかったの
で、あんまり使う機会がなかったので忘れてしまいました。

  最近はIEに「繁体字中国語(Big5)」フォントを入れて、台湾の
HPを覗いてみたりもしていました。
  ネットでオンライン書店「書虫」をみつけて、魯迅の「吶喊」を注文
したのは、ほんの出来心。
  でも、岩波文庫を一読した後、中国語原文を眺めると、なんかわかっ
ちゃうんですね。

  もしかしたら、中国と相性がいいのかしら、わたしって?

  金曜日に本が届いてから、「吶喊」を岩波文庫と対照しながら読んで
います。
  四十にして、新しい世界が開けました。(うるるん)

追記:
  先週は疲労でハイになっていたせいか、お見苦しいことを書きました。
  ぬぁーにが、トヨエツだ、浅野忠信だ!(激怒)

  いまのわたしはタッキー(打打打っ打打打っ打っ)……(失神)
じゃなくて、「えなりかずき」くんみたいです。
(それでも言い過ぎ!)
                                            (了)

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◆ 企画「21世紀に読み継ぎたい作家」(補足)

  すでに選定すみの20世紀作家ではありますが、ひとり大事な人を忘
れていたことに気づきました。
  この企画の番外編である「選定洩れ作家」については来週から書くこ
とにします。たぶん長いシリーズになるでしょう。
  書きたいことがいっぱいあるから。マニアックに好きな人ばかりなの
で。たぶん、こっちのほうが個人的志向が強いから中身は濃いはず。
  期待しておいてください。損はさせません。(ホントかな?)

  さて、今回とりあげたい作家は小説家ではありません。
  普通は作家には入れないでしょう。でも、わたしは言いたい。
  この人は偉大な作家・文学者だったと。

  その人の名前は、ジークムント・フロイトです。
  あの精神分析の創始者です。
  ふつうなら心理学者か思想家に分類すべき人をなぜ「作家」と見なす
のか?
  その理由はわたしの「文学観」にあります。
  先のリストには、小説家とはいえない「宮沢賢治」と「山本七平」が
入っています。作家とは書いているけれど、小説家とは書いていない。
  小説という形式は、18世紀にイギリスで誕生して19世紀にフラン
スで完成した形式だと、わたしは考えています。

  もしも小説という形で、世界を把握する手段を限定してしまうと、
小説という形式の構造的不備のために、おおくのものをとりこぼしてし
まいます。げんに司馬遼太郎さんが出るまで、日本の歴史小説は文芸作
者たちの自己規制で畸形的な発達をしかけていた。
  それに孤軍奮闘で戦いを挑んでいたのが、坂口安吾であり海音寺潮五
郎でした。

  わたしが考えるのに、文学とは世界認識とその表現形態です。
  ルネサンスの頃の「ユマニスモ」(人文主義)や中国の士大夫の
「学」というのに、わたしの文学観は近いように思います。
  武器とするのが、言語とそれにかかわるものである点においても。

  パスカルの「パンセ」に有名な言葉があります。
  ちょっと原文を引用してみましょう。

”Pensee-- Toute la dignite de l'homme est en la pansee.”

(プレイン・テキストなんで、アクサンテギュが入力できない!
  フランス語が読める方、ごめんなさい。)

  意味は「思索――人間の尊厳のすべては思索にある」というもの。
  わたしが考える「作家」とは『思索(パンセ)』する言語表現者です。

  このように定義するから、山本七平もフロイトも「作家」というカテ
ゴリーでくくれるのです。

  晩年、フロイトはフランクフルト市から「ゲーテ文学賞」という権威
ある文学賞をもらいました。これは一流の文学者と認められた人に送ら
れるものです。
  すくなくとも今の直木賞・芥川賞とは比べ物にならない。
  作詞家が直木賞をとったり、大学教授が芥川賞をとれば作家と呼ばれ
るのだから、形からいってもフロイトを作家と認めてもおかしくありませ
ん。(冗談だよ、これ)

  長くなりそうなので、作家としてのフロイトについては次回に書くこ
とにします。

                                            (この稿続く)

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◆ 編集後記:
                                            (了)

  なんとかウィークデイはがんばって更新し続けた読書日記ですが、休
みにはいったとたんに更新が切れました。
 「公休日」ということでよろしく。

 ところで、関係ない話だけど、「公休日」という単語はなんだかいか
がわしい感じがします。どうもこの言葉を見かける場所が、お水関係だ
ったりするせいかもしれません。

 広辞苑にものっているちゃんとした言葉なんですけどね。
 ちなみに、定義としては「公式に与えられる休日」と「同業者が一斉
に休業する日」というんだそうですが、ああいう場所(謎)にもそうい
うことがあるんでしょうか?

  床屋さんなんかはたしかにそういう日があるけど。

  ところで、先週発表したダイエットですが、今週も快調です。
  ついに75キロの壁を破りました。現在74.5キロです。
  これで体重は高校生の頃にほぼ戻りました!(感激)

  はたして、この姿を知っている人が何人いることやら。
  少なくとも十年前からの知り合いは知らんでしょう。
  もっと前からの知り合いは憶えていない?(爆笑)

  ということは今のワタシは「未確認生命体」ならぬ「アンノウン」?

  失礼しました。新番組「仮面ライダー アギト」の用語を使ってしま
いました。
  日曜朝八時半から、こんなのに熱中してワタシって、いった
い。高校・大学の同級生たちの末っ子あたりと精神年齢がおんなじ?
  もう中学生の親と同世代だってのに。(苦笑)

  では、また来週。

追記:
  2月11日に配送するよう「パブジン」で設定しましたが、なぜか配
送されていません。本日、再発送します。
  せっかく出かける前に必死で書いたのに……(がっくり)


            工藤龍大

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