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■    ■                                      No.020  01/07/16    
■      ■          http://www32.ocn.ne.jp/~thkudo/   
■        ■                                                      
■        ■      ドラゴニア通信                                  
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■      ■          歴史と読書を楽しむサイト「ドラゴニア」更新情報
■    ■                                                (週刊)  
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==== Index ===================================================

01: 先週のお薦め読書日記
02: 特別企画(見てのお楽しみ♪)
03: 編集後記

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◆ 先週のお薦め読書日記

  ご存知かもしれませんが、昼間の掲示板日記は辞めました。
  その代わり、インテリジェント(笑)雑談日記「白昼の虹」を始めま
した。掲示板にはリンク先を書いていますが、ひょっとすると変わるか
もしれないので、読むときはトップページのドラゴニアから行った方が
安全かもしれません。
「白昼の虹」は Geocities の日記帳を使っています。
  有名な話ですが、 Geocities の日記帳はときどき死ぬらしい。
  どうなってもいいように、作成者としてはバックアップは必ず取って
おかないといけないそうです。

  そういう危険がありますが、「白昼の虹」はネットにアクセスできる
場所にさえいればどこからでも更新できるところがありがたい。
  メルマガを使って、そうやる手もあるけど、それじゃあ折角読んでく
れている皆さんには「ゴミ・メール」になってしまう。
  ご安心ください。そういう悪辣なことは致しません。

  二週間も間があいたので、少ないながら読書日記も紹介できる分量ぐ
らいにはなりました。更新スピードが落ちたことは仕方がないけれど、
なんとか質を落さないように努めさせていただきます。

   「悪夢が美しかった刻もあった」
    http://www32.ocn.ne.jp/~thkudo/page/dy/d27.htm#03

  上野の東京都美術館で開催された「アール・ヌーヴォー展」について
書きました。現代とは中世人が夢想した地獄にそっくりなのかもしれない。

   「酒でフランス語でぐるんぐるん」
    http://www32.ocn.ne.jp/~thkudo/page/dy/d27.htm#07

  リキュールの酔いを引きずって、ロラン・バルトの原書を読む。
酔っ払わなくても、脳味噌がぐるんぐるんしますよ、やっぱり。


   「とり返しのつかない失敗」
    http://www32.ocn.ne.jp/~thkudo/page/dy/d27.htm#08

  三浦光世・綾子夫妻にはいつも教えられる。わたしは毎日、英語の聖
書を読んでいるけれど、これは英語の勉強のためにすぎません。
  ほんとうのキリスト者の生き方に、頭を殴られたような衝撃を覚え
ました。

   「普通がえらい」
    http://www32.ocn.ne.jp/~thkudo/page/dy/d27.htm#10

  秋田と青森の県境にある世界遺産「白神山地」。
  開発の魔手が「神の棲む森」を破壊しようとしたとき、それを食い止
めたのはごく普通のおじさんたちだった。そして、男たちの戦いを支え
た女たちがいた。

   「青春はいつだって恥ずかしい」
    http://www32.ocn.ne.jp/~thkudo/page/dy/d27.htm#10a

  青春の書を語ることは恥ずかしいもんです。人生そのものが恥をかく
修行だけど。

   「天台宗と北斗神拳」
    http://www32.ocn.ne.jp/~thkudo/page/dy/d27.htm#13

  今は昔、今東光なる大僧正、陸奥国中尊寺にありけり。文の達者にて
「なをき賞」てふ高名を被り、僧綱の身に有りて参議の列に加えられた
り……いとどあわれなるかな。(笑)

                                            (了)
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◆ 特別企画「二十一世紀に伝えたいロマン」

  フロイトの方はまたお休みです。
  すいません。こんなものでもそれなりに醗酵する時間がいるのです。

  ところで、この企画ですが、いま少し見直しが要るかなとも思ってい
ます。なぜかといえば、いまの日本ではマンガやアニメーションでさえ
そう簡単に読めなくなっている。
  つまり、古本屋でがんばって探さないと、昔のマンガは手に入らない
のですね。しかも、地上波TVでは古典的なジャパアニメを再放送する
ことさえ少なくなっている。
  BSデジタル放送がもっと普及すれば、古典的なジャパニメーション
の復活も夢じゃないけれど、そのためにももっとマンガやジャパニメー
ションについて、かつての感動を語りあうことが必要なのではないか。
――と、このごろ思うようになりました。

  活字文化は危機に瀕しているけれど、それと同じようにマンガやジャ
パニメーションも存亡の瀬戸際にあるわけです。
  アニメーションで言えば、宮崎駿・高畑勲の巨匠の出発点だった「太
陽の王子ホルスの冒険」。あれの再放送って、地上波ではお目にかかれ
ないでしょう。
  TV版の初代「ルパン三世」にかかわったスタッフには、このお二人
はもちろん作画監督の大塚康生さんをはじめ「ホルス」の残党がいっぱ
いいた。
  日本のアニメーションの伝統は手塚治虫の虫プロよりも、戦前から続
く東映動画の方が主流じゃないかと思うのです。
  東映動画から飛び出したスタッフが、冬の時代のジャパニメーション
をささえ、ぼくらに感動を与えたくれた。
  もし、このことを次の世代に語り伝えることができないのであれば、
三十、四十代の人間は何をしていたのかという事になる。

  そういうわけで、今までは活字文化ばかりをとりあげてきたこのコー
ナーですが、これからはマンガやジャパニメーションなどもとりあげて
いきたいと思います。
  子どもがいる人または将来持つであろう人に、次の世代へ語り伝えたい
作品をとりあげたいと考えています。
  いや、子供たちが手遅れだったら、孫だっていいんです。
  とにかく、始めの一歩を踏み出しましょう。

                                      (了)
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◆ 編集後記:

  このところ、メルマガは隔週になるは、読書日記の更新が遅れるは、
WEB作家の名がすたる毎日です。
  それでも英語のHPや、国内の知性派サイトをみるたびに、ホームペ
ージはグーテンベルグ以来の大革命だという思いを強くしています。
  かつて活字本ができたとき、それまでの手写本に比べれば格段のスピ
ードで情報が移動できた。でも今では活字メディアのスピードは遅すぎ
る。しかも、恐竜のように肥大化した流通機構によって、採算の取れな
い書籍は世に出ることさえ難しい。
  あらゆる価値が市場価値で図られるから、脳味噌を腐らせるタレント
本(芸能人ばかりではなく、有名人が書いた本という意味で)のほうが、
日本の生んだ最高の知性(例えば故・井筒俊彦)の著作よりも出回る。
「悪貨は良貨を駆逐する」というグレシャムの法則が、活字本の世界で
は立派に通用している。
  でもネットでは、例えば中世の写本について調べたいと思えば、凄い
サイトがヒットする。学術論文でないとはいえ、アカデミシャンではな
い人間が知るにはおつりがくるほどの内容です。
  もっとも、日本のアカデミシャンが作るサイトは能書きこそ立派だけど、
中身がないのがほとんどだからなあ。
  素人のほうが中身の濃いサイトを作る傾向がありますね、ほんと。

  そんな意味で、知の世界も、ヨーロッパの「知の階級社会」に倣った
縦割り型から、水平な横並びのネットワーク型に移行しつつある。
  日本のネットではそういうサイトは少数派だけど、英語サイトを見る限
り、へたな遠慮はしないでがんがんいってますね。どこの国の人も。

  わたしは、国籍こそ日本人ではありますが、気分としては「地球村」
の住人です。
  いつか同じ「村」の人たちに、「日本」という素晴らしい文化を発信
したいと願っています。現代ニッポンジンはかなり情けないけれど、こ
の国にはほんとに素晴らしい人たちがいた。
  そのことを、「同じ村」の仲間たちに伝えたいのです。

            工藤龍大

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ドラゴニア通信:  歴史文学と鉄人的読書日記のサイト「ドラゴニア」
発行者:          工藤龍大 (C)Copy right 2001 

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