やっと読書日記を再開できるようになりました。 とはいえ、体調が悪いので本格復帰はまだ先です。 本日は、『太公望』(宮城谷昌光)を読了。 『封神演義』のバックグラウンドが、宮城谷さんにかかると、大いなる成長物語になる。 才能の違いというより、国民性の違いみたいなものを感じます。 とはいえ、殷周革命の頃の中国人は、現代中国人よりも日本人に近いと思える節が多々あるので、わたしとしては納得しています。 作中に登場する鳥の羽をまとった巫女(ふじょ)は、日本の弥生時代にいた「鳥」を奉ずるシャーマン女性を連想させるけれど、博学な宮城谷のことだから、偶然ではないでしょう。 また太公望が建てた邦(くに)である斉(さい)が、「和合」と尊び平和を愛することを国是としたあたり、太公望の理想を「和をもって貴し」となす東方の国に重ね合わせているとしても、あながち見当はずれとはいえない。 考古学と遺伝子分析によれば、弥生時代に朝鮮半島経由でこの島国に大量に渡来した日本人の祖先は、戦国時代の中国を逃れて東方へ移住した「斉」など東方諸国の住民だったとされています。 <宮城谷春秋>の主人公たちは、もしかしたら、われらがご先祖かもしれない。 こんなことをいえば、ナショナリストからたちまち反論を食いそうだけれど、アニミズムと和を重んじる『太公望』の世界はふしぎと懐かしく慕わしいものです。 追記: 一ヶ月、更新しなかったせいで、ネタには当分不足しようもありません。 ただし、体力が続かないので、今日はこのへんで。 読書日記のトップページも「2003年」バージョンになっていないけれど、これも来週直すことにします。 |
新年おめでとうございます。 本年もよろしく。 ところで、突然ですが、しばらく留守にします。 田舎でのんびりしてきます。 再開をお楽しみに。(^^) |
© 工藤龍大